○マラリア-アフリカ:低品質および偽薬
○クリミアコンゴ出血熱-トルコ
○狂犬病、イヌ-英国(02)、制限解除
○炭疽、ヒト、ウシ-ペルー
○コレラ、下痢症、赤痢 最新状況2008(25)
ミャンマー、イラク、インド、ジンバブエ
タンザニア、ナミビア、アンゴラ、米国
○ボツリヌス中毒-ロシア
○アフラトキシン、ウマのエサ-米国、回収
○ムンプス、学生-英国
○チクングニア(18):シンガポール インドネシアから、インド
○手足口病-アジア(05):中国
○仮性狂犬病Pseudorabies、ブタ-米国
●C#マラリア-アフリカ:低品質または偽薬 Archive Number 20080508.1566
サンプルの35%が検査で不合格となった。治療の33%はartemisinin monotherapies(アルテミシン単剤)によって行なわれていた。
情報源:Public Library of Science (PLoS)、5月7日。
[Reference: Bate R, Coticelli P, Tren R, Attaran A (2008): Antimalarial Drug Quality in the Most Severely Malarious Parts of Africa -- A Six Country Study. PLoS ONE 3(5): e2132 doi:10.1371/journal.pone.0002132]
多様な抗マラリア薬が、マラリアの高度侵淫地域であるアフリカ6カ国の主要都市および周辺地域で、私営製薬企業により生産されている。半定量薄層クロマトグラフィー Semi-quantitative thin-layer chromatography (TLC)および溶解検査により、有効成分が国際基準を満たしているかについて評価した。サンプルの35%が一方または両方の検査で不合格となった。さらに、治療の33%はartemisinin monotherapies(アルテミシン単独療法)によって行なわれており、その大部分(78%)は、臨床的に不適切なこれらの薬剤を、市場から一掃するとのWHOが提唱に反して製造されていた。基準以下の薬剤が高い比率で蔓延り、私企業で不適切なアルテミシン単剤が製造されていることは、患者の安全を脅かし、薬剤耐性を生じることによって、将来のマラリア治療の世界的危機を招く。
[Mod.EP注-基準以下の、あるいは故意に製造された偽薬は、アフリカやアジアで良く知られている問題である。コントロールが不十分であったり、薬剤師その他の医療関係者との相談なく売られるover-the-counter saleが拡がることが、対策を困難なものにしている。偽薬や低品質薬によって、実際にはその薬剤が有効な地域で、formulationが基準以下であったり、有効成分が含まれていないために、薬剤耐性が疑われてしまう可能性もある。]
◎C#クリミアコンゴ出血熱-トルコ 20080508.1567
新たに3人がクリミアコンゴ出血熱CCHFにより死亡し、1週間の死者は5人となった。
情報源:Turkish Daily News 、5月7日。
2008年5月5日、新たに3人がクリミアコンゴ出血熱CCHFにより死亡し、1週間の死者は5人となった。Samsun県において、2人がCCHFにより死亡し、ほかに4人の同様の症状を示す患者が治療中である。57歳の男性1名は、3週間前にダニの刺咬を受け、アンカラAnakraの病院で死亡した。男性の家族の話では、Kirecoca村(Corum province)にある自宅の庭で、ダニの刺咬を受けた数日後に病院へ運んだと言う。中央部アナトリア地方シバスSivas市で、6人の小児がCCHFの疑いで監視されている。..以下、CCHDおよび対策についての解説など。
[Mod.CP注-CCHFは、3分節のゲノムを持つ1本鎖RNAウイルスで、genus _Nairovirus_ of the family _Bunyaviridae_(ブンヤウイルス科ナイロウイルス属)に分類されている。CCHFウイルスはダニ刺咬により直接ヒトに感染伝播したり、病院内の院内感染や家畜の処理の際に血液を介して感染したりする。まれな、未殺菌のミルクを介する感染もある。ダニからの感染伝播による症例は、通常散発性で、集団発生は、動物(おもに、動物自身は無症状であるヒツジ)の処分に関係する、血液を介する感染伝播があったことを示唆する。]
地図 the provinces of Turkey